バナナは鮮度が落ちたときこそ食べ頃です。というと違和感があるかもしれませんね。食材は鮮度が大切ですから。しかし、バナナの場合にはシュガースポットが糖度をアップし免疫力も高める働きをするため、いきおい鮮度が落ちたときこそ食べ頃なわけです。
バナナには免疫力を高める栄養成分があるといわれます。具体的にどのような要素がどういった機能を発揮するのか、というのが今回のテーマです。
そもそも免疫力というのは何かご存知ですか。
免疫にはふたつの機能があります。
ひとつは、外気のばい菌。
ウイルス、細菌などが体内に入ってきたとき、それ とたたかって身体を守る機能。
もうひとつは、体内のたとえば発ガンのメカニズムをこわして健康を維持する機能です。
すなわち、体内と体外の2つの方面から 身体の健康を守るものです。
免疫力というのは、すなわちその力を高めるという話です。
ところで、その免疫力というのはどこにあるかというと血液です。
血液の中の白血球の様々な機能が含まれています。
たとえば、マクロファージというものがあります。
生体内に侵入した細菌、ウイルス、死んだ細胞などを食べて消化するアメーバ状の細胞です。
マクロファージは、免疫機能を発揮して敵をやっつけるときにTNFなどのサイトカイン(免疫システムの細胞から分泌されるたんぱく質)を産生します。
逆にいうと、これがきちなとはたらかないと、人間は免疫力を十分に発揮しているとはいえないのです。
シュガースポットの熟成10日目を狙え
バナナは、そのTNF(腫瘍壊死因子)を増やすはたらきが、果物の中でも圧倒的にすぐれているといわれているのです。
そう、つまりは抗がん作用といっていいでしょう。
つまりはTNFの活性化が、免疫力を強化してがんを予防することに道を開いていくというわけです。
シュガースポットについては、これまで2度記事にしています。
よくいわれるのは、そのバナナの免疫力増強効果が、鮮やかな黄色をしている熟成4日目は実はいったん減少してしまい、ちょっと鮮度が落ちてきたのかなというか、黒い斑点の出るシュガースポットの熟成10日目に、その効果が最高潮に達するといわれています。
では、シュガースポットのあるバナナとないものとの免疫増強効果の差は、何と約8倍といわれています。
ここまで聞いてしまったら、バナナはシュガースポットの熟成10日目に食べてTNF(腫瘍壊死因子)を増やそうという気になりませんか。