朝バナナダイエットというのがひところ流行しました。今も朝バナナダイエットのことがいわれています。検索エンジンで検索するとゾロゾロと出てきます。ということは、まだやってる人がいる。朝バナナダイエットって本当に効くの?
種明かしは簡単なことなんですね。
バナナというのは体積あたりの水分が多いのです。
全体の4分の3が水分といわれています。
つまり、食べてもそのまま体中を まわってまもなく排泄されるんですね。
ということは、新陳代謝をしてくれ、体内の水分を新しいものにしてくれるわけです。
次に多いのが食物繊維。
バナナのもさっとしたところはそれなんです。
ご存知のように食物繊維は栄養素ではありません。
嘘ではないけれど現実的ではない
つまり、身体に吸収されて何かを構成するのではなく、そのまま排泄されます。
そのとき、ただ自分だけが体外に出て行くだけでなく、身体のいろいろな老廃物を道連れにしてくれるのです。
つまり、たまっている便とか、身体の組織の代謝物などですね。
ということは、身体をすっきりしてくれて、しかも食物繊維自身は何も蓄積しないのです。
あとは、前回見たように栄養素がバランスよく配分されています。
炭水化物とか脂質とかたんぱく質とかミネラルとかビタミンとかですね。
といっても、バナナ自体はほとんど水分で、その残りの部分の含有ですから、いかなる栄養素であろうが、よほど桁外れに食べ過ぎない限りは過剰摂取にはならないのです。
では過剰摂取するのかといえば、水分と食物繊維でかさを作っていますから、そんなに何十本も食べられないですよね。
したがって、食べる量も質も栄養素的には控えめ、だけどバランスがいい。
しかも老廃物も出してくれるので美容と健康にいい。こういうわけです。
バナナがなぜダイエットにいいかといえば、そういう理由です。
だから、バナナダイエットが効くのは理屈的には本当です。
ただし、やはりそれを続けるのは困難です。
人間は空腹には耐えられませんし、今風に言えばガッツリ栄養成分の高いものを食べたいときもあります。
つまり、朝バナナは、理屈ではありえても現実に貫徹するのがむずかしいダイエットということになります。